セット作成理論

僕の言い出したリミテッドを意識したエキスパンション幻想郷史/Chronicles of Gensokyo(COG)がまぁなんとか一旦完成ぐらいにはなって、これを作るために色々調べたりしたこと、考えたこと等々をなんとなくまとめてみればそれっぽいものになるんじゃないカナーと書いてみました。
ピッカーをやろうという方のお役に立てばこれ幸いに御座候。
基本的にマローの書いたコラムを中心に本家、本家意外様々なコラムを参考にしてます

とりあえず枚数とテーマを決める

まずはここから。まぁ何事も何を作るかとか決めておかずに作り始めるとぐでんぐでんになってしまうわけで。


枚数は好きなように、という感じではあるものの、基準としては本家の基本セット・大型エキスパンションの249枚(内20枚が基本土地)か、小型エキスパンションの145枚がベター。もし、カードを量産する事が(いや決して悪い意味で言ってるんじゃないのよ?)得意なら、大きいエキスパンションを作ってみるのもいいかもしれないけれども、大型と小型差の80枚はものすごく大きいというか、後述した機能の振り分けの段階で結構な地獄を見れるからあんまりおすすめしない。


とりあえずこの時点からMSEにカードを作り始めて行くといい感じ。いい感じというか、楽というか、むしろしないと混乱がもれなくついてくるというレベル。すっげー大切。
具体的なものじゃなく、この時点なら何も書いていないただaddを連打しただけのカードを決めた枚数だけ作ってみるという事。んで、決めたことを逐一反映させていく。これを作ることで、どこに、どんな枠が空いているかが直感的に分かるようになる仕組み。
ただ、後々この確定させたことがセットに無理を生じさせてくるようなことがあるかもしれない(COGでは無色とか異変サイクルとか散々な事になったわけだし)。そうなったら適当に変えちゃっても問題ないのよ。枠のためにセットが有るんじゃないわけだし。


テーマに関してはやっぱりやりたい事をやりゃあいいんでねぇーですかねー。
原作なしなら、テーマのサイズに応じてセットの枚数も考えていかないと大型でフレーバー的に空気になる程度しかテーマが見えてこないとか、逆に小型でテーマに沿ったカードしか無いとか色々無理が出てくるし。
ただし原作があるならば原作に沿ったテーマがベターで、原作のフレイバーからのメカニズムからテーマを決めた方がそれっぽいものになる、と思う。

テーマに沿ったサブテーマ・メカニズムを決める

テーマに沿ったものをこの段階で決める。使う能力語やキーワード能力等々。
注意しなければいけないことは、テーマ、サブテーマは大体1つずつ。多くてもサブテーマが2つある程度。2つにするなら大型エキスパンションのサイズでないと難しい感じ。んで、具体的なメカニズムは大体3種類程度。ラヴニカとか本家には例があるものの、正直無理ゲーが過ぎると個人的には思う。自信があればやればいいんでねぇのと止めはしないけど。



各レアリティーの枚数を確定する

とりあえずゼンディカーブロックの内訳。

大型 小型
コモン 101 60
アンコモン 60 40
レア 53 35
神話レア 15 10

ややこしいことはええねん。これに従っておけば大した問題は無いねん。
少し真面目な話をすると、コモン・アンコモンの十分な多さはリミテッドの面白さをぐんと引き上げるものだし、レア・神話レアの量は構築の幅を広げるものなんじゃないかな。とはいえ、多すぎるとそれはそれで作る側も使う側もぐだる。で、結局作ってみて本家の枚数バランスは調度良かったのでしたとかそういう感じ。



色ごとに分ける

テーマによって上下どころの話じゃないからこの枚数に、というのは難しいが、トーメント、ジャッジメント、アラーラ再誕のような変則的な枚数バランスにしないのであれば、多色・分割・アーティファクト・土地・無色あたりの大雑把な枚数を残りの枚数が5で割れるように確保してから各色残りを5で割った数を割り振るのが楽。
レア・神話レアに関してはなんかもうフィーリング的なもので。ぶっちゃけよく分からない。
あと、カードを作り始めてからでも枚数調整は出来るからこのあんまり根を詰めなくても問題ないのよ。


それぞれでリミテを意識して機能を振り分ける

苦行。
大雑把な説明をすると、まず意識しなければならないのはコモン・アンコモンの生物枚数と許可されているシステム。
許可されているシステムというと変な感じではあるものの、これは「レアゲーを誘発するものではあるものの、やっぱりコモンアンコからリミテを荒らすカードがもりもり出てくるのはまずいわな」というもの。
この時点でサイクルとか固有メカニズムをがっつり意識しておくとそれっぽい感じが。サイクルは多ければ多いほどいいんだよ!とは僕の言。半分とは言わないまでも3割ぐらいは余裕でサイクルに占められてる方がそれっぽい。3割と言っても小型だと高々6個のサイクル。個人的にはまぁ、この倍ぐらいは欲しくはあるけれども。


これこそデータ化したいのだけれども、COGのメモはどこへやら。そしてそれがあったところでROEで色の役割がまた怪しくなって役に立つのかどうか分からないという。
とりあえず覚えているところから。

まず生物の枚数を決める。

とりあえずコモン、アンコモンのクリーチャーが少ないと、限定戦のメインであるクリーチャーがパックを剥いても現れないということになりかねないから、とりあえず半分はクリーチャーとしておく。


つまり、「コモンの数/2」がコモンのクリーチャーの総数であるということ。


んで、各色に割り振っていくのだけれども、これはカラーパイ的にもう確定されているようなもので、黒を基準として、白>緑>黒>赤>青>アーティファクトの順にクリーチャーの数が多くなっている。
白は小型を並べる色、緑は白より大きく、数が少ない色として差別化が図られている事、赤と青はどっちも呪文の色なのだけれども、赤よりも青のほうがより呪文に重きを置いている、というフレーバー。そして黒は生物、呪文のどちらにも偏ってない、という理由付けがされているらしいのだけれども、まぁ、ちょっとは覚えておいてもいいことなのかもしれない。
まぁ、ここらへんで「(コモンの数/2)/5」をコモンの内1色のクリチャーの枚数の平均、つまり黒の生物枚数が出てくる。
これを各色それぞれバランスよく偏らせると


白 ((コモンの数/2)/5)+2
緑 ((コモンの数/2)/5)+1
黒 ((コモンの数/2)/5)
赤 ((コモンの数/2)/5)-1
青 ((コモンの数/2)/5)-2


こんな感じになる。
ここからさらに、アーティファクト・クリーチャーを入れたい場合は白とか緑とかのクリーチャーのスロットを1枚トークン生成のスロットに変えれば「白(緑)の戦場に生物を出す呪文」の数は減らさずに(=カラーパイからの生物枚数バランスを崩さずに)入れることが出来る。
あんまりアーティファクト・クリーチャーは、アーティファクトがテーマでないなら0〜2枚に。山ほど入れたい、という場合は白を抜いて最も多くなるなるのだけれども、そこら辺はミラディンのスポイラーとにらめっこして下さい。
これと同じことをアンコモン、レアでもやれば「エキスパンションの大体半分が生物」というリミテッド仕様の最初の第一歩が完成。


クリーチャーの性能を大まかに決めていく

さて、上でクリーチャーの枚数が決まったわけですが、次はどんなクリーチャーにしていくか、という所。
大まかに書くと、小型を0/1〜2/3、中型を3/3〜4/5、大型を5/5〜、としてカラーパイとレアリティーに対応したサイズと能力を大まかに割り振っていく段階。具体的な性能を確定させていくのはもう少し後。

非クリーチャー呪文の割合を決める

やっぱりカラーパイとかレアリティーとかとにらめっこ。
あまり知られていないレアリティーで使えるカードタイプの差とか書きたいなぁ。

非クリーチャー呪文の性能を大まかに決める

地獄のカラーパイとにらめっこタイム、その3。
これが終われば実際にカードを作っていく作業に。
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ゴリゴリカードを作る

ただただカードを作る。
ここの注意点はなんかオリカ道場とかそんな名前で書いたのがあるからそれを参照してもらえれば。


まぁ、枠から作っていく、という手法だからどうしても案が浮かばないということもあるだろうからそういう時のための案が浮かびやすくなる取って置きの方法だけは書いておくのよ。
それはもう単純に本家のカードに触れること。Wisdom GuildでもMTG Wikiでもいいし。おすすめは実際に本家の、特にスタンで対戦をするといい感じ。大会とかに遊びに行ってただ観戦するだけでもいいし。大体これで案が浮かぶ。これでダメなら、まぁ、どうしようもないし他の人に考えてもらえばいいんじゃね?
あと、没ったカード案とかは消さずに貯めておくとこういう時にアイデアの元になったりしていい感じ。


地獄のようなプレイテストタイム

好きなデッキよりも強いであろうデッキをごりごり使ってみることが重要。あとは感想とかデータとかをとりながら回数をこなすばかり。
プレイヤー人数、制作側が少ないとどうしてもやりにくい部分。